担当してもらった覚えはない

営業電話

 コロナ禍前からだが、求人媒体から営業電話がよくかかってくる。

 コロナ禍中は従業員の増員に躊躇する会社が多く求人の出稿依頼は少なかっただろうが、コロナが明け、世は労働力不足で多くの会社が求人をかけているので、求人媒体の会社は、わざわざ営業電話をしなくとも仕事は引く手あまただろうに、まだまだ仕事が足りないのか営業電話が多い。

 この電話も掛け方、なかなか巧妙で、最初のとっかかりは、

「ハローワークの求人を見た者です。求人担当の方とお話しをしたいのですが。」

と、会社名を名乗らず、求職者を装って電話をかけてくる。

 セオリー通りの「○○社ですが求人担当の方お願いします。」では、電話対応をした者に「営業はお断りしろと言われております。」で門前払いをされてしまうが、求職者を装うと求人担当にすんなり繋いでくれるのだ。そして求人担当者は応募者から連絡がキター! と思って喜び勇んで電話にでると、そこで初めて会社名を名乗り営業をかけてくる。求職者とは言っていないので嘘はついておらず、コッチが勝手に勘違いしただけなのだが、正直、求人担当の私からすると「腹が立つ」切り口である。

 私はこの「切り口」を何度か味わったせいで、自分の名前を名乗らずに電話してくる求職者からの電話に「営業電話では?」と勘ぐって出てしまうようになってしまった。

 それはさておき、ハローワークで求人を出しているのなら当然、人を雇いたいと思っているわけで、電話営業はコチラの求人の状況を聞いてくる。正直に「全然人来なくて困ってるんですよ」等と言えば営業をしかけてくるだろうから、

「あー、今、一名採用できて、二名面接待ちです。」

などと嘘をついてみる。すると、

「あー、そうなんですねー。良かったです。人員はそれで充足ですかねー。」

等と言ってくるので。

「まあ、一段落ですかね。」

と答えると、

「わかりました、また、定期的にご連絡させていただきますねー。」

等と言ってきて一旦電話は終了となる。

だが、去り際の「定期的にご連絡させていただきますねー」が曲者。

一ヶ月くらいすると、

「定期連絡です。求人の状況などいかがでしょうか。何かお手伝いできることはありませんでしょうか。」

と電話をかけてくる。会社の電話受けも相手が私の名前を言ってきて、さも当社の担当営業みたいな言い回しの電話をしてくるので、すんなりと私に電話がまわってくる。

 また、以前電話をかけてきた営業が辞めたりすると、別の営業が電話をかけてきて、

「御社の担当の○○が転勤になった(実は辞めてるんだろ?)ものですから、これからは私○○が御社の担当をさせていただきます。」

という具合に仕事を頼んだことはおろか、こちらから電話をしたことなど一度もないのに、当社の「担当」を名乗って電話をしてくる始末。そちらの会社組織の中では当社への電話担当なのかもしれないが、それはコチラとは関係のない話。

 ちなみに一番ひどかったヤツは、数日間に渡り私が留守にしているタイミングで何度か電話をしてきて、やっと私と話ができると最後に、

「また、お電話しますけども、無視しなでくださいねー。」

と笑いながら言ってきた。他の営業先でも「留守です」「外出しています」が続くと対応が面倒だから居留守を使われているのでは? と感じる事が多いから言ってきたのだろうけど、私は本当に用があって出かけていたのだが・・・。居留守を使われていると感じるなら、そもそもその会社「脈ナシ」なんだから電話してこなければいいのに。もし「電話をかけて担当者につなぐノルマ」で電話をしているとすればエライ迷惑だ。そんなのに付き合うような「人余り」の会社でないことは分かってて電話してますよね?

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